有機モリンガと一般的なモリンガは何が違う?栽培・認証・産地で見る - ニシジマ農園

有機モリンガと一般的なモリンガは何が違う?栽培・認証・産地で見る

この記事でわかること

  • 「有機モリンガ」と書ける条件
  • 栽培方法として何が違うのか
  • 輸入品と国産で確認できることの差
  • 収穫後の扱い(選別・乾燥)でも差が出ること

モリンガは熱帯・亜熱帯の植物です。日本で流通しているものの多くは、インドやフィリピン、東南アジアからの輸入品です。

そのなかで「有機モリンガ」と書かれたものがあります。この表記には、法律上の条件があります。

「有機モリンガ」と書ける条件

日本国内で「有機」「オーガニック」と表示するには、有機JAS認証が必要です。表示すること自体が認証を前提としています。

農林物資の規格化等に関する法律(JAS法)に基づき、有機JAS認証を受けていない農産物・加工食品に「有機」「オーガニック」等の表示をすることは禁止されています。
出典:農林水産省「有機食品の検査認証制度」

つまり、原材料名に「有機モリンガ」と書いてあれば認証済み、「モリンガ末」とだけ書いてあれば認証の有無は分からない、という読み方ができます。

認証には番号があり、認証機関の名前とあわせて表示されます。ニシジマ農園の場合は、畑(有機農産物)が2309-A01、製品(有機加工食品)が2309-B02で、認証機関は熊本県有機農業研究会です。パッケージや販売ページでこの2つを確認できます。

栽培で何が違うのか

有機JASの基準は、ざっくり言うと次のようなものです。

項目 有機JASの基準
農薬 化学的に合成された農薬は原則使用しない
肥料 化学的に合成された肥料は原則使用しない
ほ場 種まき・植付け前の一定期間、上記の条件を満たしていること
記録 栽培・出荷の記録を残し、保存すること
検査 登録認証機関による検査を継続的に受けること

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畑で実際に起きることは、地味です。虫がつきます。草も生えます。薬でまとめて処理できないので、手と時間で対応することになります。

西島 聖児
西島 聖児
ニシジマ農園 代表

草は生えますし、虫も来ます。薬を使わないので、そのぶん人が動く時間が増えます。記録も毎年出さないといけません。認証はそのための仕組みです。

輸入品と国産で確認できることの差

輸入品が悪いという話ではありません。確認できる情報の量が違うという話です。

確認したいこと 国産(産地表記あり) 輸入品(産地表記なし)
どこで育ったか 都道府県・市町村まで 分からない
誰が育てたか 生産者を特定できる場合がある 分からない
収穫後の扱い 問い合わせれば答えが返る 経路が長く追いにくい
有機JAS マークで確認できる マークで確認できる

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有機JASマークがあれば、輸入品でも認証の基準は満たしています。差が出るのは「その先を聞けるかどうか」です。

収穫後の扱いでも差が出る

意外と語られませんが、収穫したあとの扱いでも中身は変わります。

葉だけを使うか、枝ごと使うか

モリンガは葉の部分を使うのが一般的です。ただし、収穫した枝から葉だけを外す作業には手間がかかります。茎や枝が混ざったまま粉にすれば、その分の量は増えます。

原材料名からは、どちらなのかは読み取れません。ここは問い合わせるしかない部分です。

乾かし方

乾燥には大きく2つの方法があります。

  • 乾燥機で熱風を当てる — 短時間で大量に処理できる。天候に左右されない
  • 天日で乾かす — 乾燥機の熱風を使わない

一度に大量に処理するという点では、乾燥機のほうが優れています。天日は、葉を広げる場所と人手が必要です。

1 収穫・選別 葉だけを手で外す 2 天日乾燥 乾燥機は使わない 3 粉砕 粉に挽く 4 打錠 圧力で固める 5 充填 自社で袋詰め 自社(ニシジマ農園) 協力工場に委託 自社
ニシジマ農園の工程。栽培から加工・販売まで自社で行い、粉砕と打錠のみ熊本県内の協力工場に委託しています。

NONケミカルの場合、収穫した枝から葉だけを手で外し、ビニールハウスの中で天日乾燥させています。雨の影響は受けません。早朝に収穫し、選別と洗浄を済ませて干し始め、夕方には乾き上がります。

ビニールハウスの中で天日乾燥させているモリンガの葉(ニシジマ農園)
枝から葉だけを外し、ハウスの中に広げて乾かします。

よくある質問

有機モリンガと普通のモリンガで、栄養成分は違いますか?

有機JASは栽培方法と加工方法についての認証であり、成分値を保証するものではありません。成分は品種・産地・収穫時期・部位などによって変わります。

輸入のモリンガは避けたほうがいいですか?

そういうことではありません。有機JASマークがあれば、認証の基準は満たしています。国産との差は、産地や工程をどこまで確認できるかという点にあります。

「無農薬モリンガ」という表記はどう見ればいいですか?

「無農薬」は農林水産省のガイドラインで表示が推奨されていない用語です。有機JASマークの有無で確認するほうが確実です。

葉だけを使っているかどうかは、どこで分かりますか?

原材料名からは読み取れません。販売者に問い合わせるのが確実です。回答が返ってくるかどうかも判断材料になります。

天日乾燥と機械乾燥では品質が違いますか?

工程が違うため仕上がりは変わりますが、どちらが優れていると一概には言えません。私たちは天日を選んでいますが、場所と人手がかかるという事情も含めての選択です。

まとめ

  • 原材料名の「有機モリンガ」は有機JAS認証を前提とした表記
  • 有機JASが見ているのは栽培方法と加工方法(成分値の保証ではない)
  • 国産との差は、産地や工程をどこまで確認できるか
  • 葉だけを使っているか、どう乾かしているかは表示に出ない。聞けば分かる
この記事の情報について
有機JAS制度に関する記述は、農林水産省「有機食品の検査認証制度」および同省の関連ガイドラインを参照しています。
自社の栽培・製造に関する記述は、ニシジマ農園の実際の作業に基づく一次情報です。
製品の製造は一部工程を熊本県内の協力工場(有機JAS・FSSC 22000 取得)に委託しています。
本記事は特定の疾病の治療・予防を目的としたものではありません。
最終更新:2026年9月

熊本の畑で育てた有機モリンガ
葉のみを手選別し、天日で乾燥

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西島 聖児

西島 聖児

ニシジマ農園 代表 / 有機農業生産者

熊本県上益城郡御船町で、有機JAS認証を受けた畑でモリンガと菊芋を育てています。収穫した枝から葉だけを手で選別し、ビニールハウスの中で天日乾燥させています。原材料2つだけのサプリメント「NONケミカル™」を作っています。

Instagram @nishijima.farm

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